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2021年10月から「MM2H」の受付再開!マレーシア政府が遂に発表。でも大改悪!

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この記事は、2分で読めます。

こんばんわ。管理人のuncleゆーさん(@UncleYusan)です。

長期滞在ビザとして日本人の人気が高い、マレーシア「MM2H」は、コロナ禍において、受付が停止されており、海外移住やロングシティを考えている人たちからその動向が注目されていました。

このブログでも過去にその動向や見通しに関してお伝えしました。

新型コロナウイルス感染拡大のため停止していたマレーシア「MM2H」の受付再開が、8月11日、マレーシア内務省から発表されました。

そこで、今回の記事では、このことについて、解説します。

MM2Hの過去の動向や見通しについては、こちらの記事をご覧ください。 

www.ysky.info

 今回の発表内容

在マレーシア日本大使館の情報によると、以下のとおりです。

  • 内閣は、MM2Hプログラムに関する新たな施策の改正案に同意した。
  • 2021年10月より、マレーシア入国管理局(JIM)によって再開され、新規申請に対応する予定である。
  • 申請手続は、MM2H参加者の申請、処理、個人情報管理の目的でオンライン化される。
  • 新しい要件は新規申請、今後失効する既存パスの延長申請に対して適用される。
  • 延長申請する者については、新しい要件を満たすために1年間の猶予期間が与えられる。

(申請要件)
 1. 在住日数 年間合計90日以上
 2. 収入   月額RM40,000(約104万円)
 3. 定期預金 RM1,000,000(約2,600万円)以上
(35歳以上49歳以下については、申請者の配偶者及び子供、親、義理の親である被扶養者一人につき50,000加算)
 4. 流動資産 RM1,500,000(約3,900万円)以上

収入、定期預金、流動資産などの経済的条件が、大幅アップとなっています。
また、新たに、35歳以上という年齢制限が設けられました。

(申請資格)
・犯罪履歴のない者に限定する。

これまでも「犯罪経歴証明書」の提出を求めていましたが、さらに厳格化するということでしょうか?

(有効期間)
・5年間(申請条件を満たす限り5年ごとに延長可能)

有効期間が半減しました。延長の際のコスト増を意味します。

(年間パス料金)
・RM500(約13,000円)

(申請料金)
・申請者本人はRM5,000(約13万円)
・被扶養者(一人当たり)RM2,500(約7.5万円)

年間パス料金も大幅にアップ。さらに、新たに高額な「申請料金」が加えられました。

(MM2Hプログラム参加者数上限)
・常にマレーシア国民総人口の1パーセント

コロナ対策として、医療保険の加入に関する条件が厳しくなるのではないかと思っておりましたが、今回の発表では、この点に関しては特に言及はありませんでした。

これまでとの要件との比較は、以下の表のとおりです。

  現在の申請要件 新しい申請要件
50歳以上 マレーシアの金融機関に15万RM(約390万円)以上の残高証明 マレーシアの金融機関に100万RM(約2,600万円)以上の残高証明
  マレーシア国外に月収1万RM(約26万円)以上の収入証明 マレーシア国外に月収4万RM(約104万円)以上の収入証明
  35万RM(約910万円)以上の資産 150万RM(約3,900万円)以上の資産
  医療保険への加入義務 言及なし
50歳未満 マレーシアの金融機関に30万RM(約780万円)以上の残高証明 マレーシアの金融機関に100万RM(約2,600万円)以上の残高証明。
申請者の配偶者及び子供、親、義理の親である被扶養者について、一人につき50,000が加算。
  マレーシア国外に月収1万RM(約26万円)以上の収入証明 マレーシア国外に月収4万RM(約104万円)以上の収入証明
  50万RM(約1,300万円)以上の金融資産 150万RM(約3,900万円)以上の資産
  医療保険への加入義務 言及なし

MM2Hの申請は「激減」か?

経済的条件については、金額が上がることは予想してましたが、これほど上がるとは想定外でした。

最もクリアするのが難しいと思われるのが、収入条件の月額RM40,000(約104万円)です。

収入条件を年収に置き換えると、1,500万円近くになります。

令和元年民間給与実態統計調査によると、年収1,500万円以上の日本の給与所得者は全体の1.3%程度しかいません。

この条件をクリアできる日本人の数がそもそも非常に少ないことに加え、さらにその他の厳しい経済的条件を満たしてまで、マレーシアのMM2Hを取得しようとする人がどれだけいるでしょうか。

これまで多くの日本人が、マレーシアのMM2Hの取得を目指したのは、普通の会社員でも、貯蓄と退職金を充てれば、リタイア後、あこがれの海外生活が実現できると考えていたからです。

この条件をクリアできるような裕福な人が、海外移住先として考えるのなら、おそらく、マレーシアよりもインフラが整備され、過ごしやすい、ハワイ、オーストラリア、シンガポールやヨーロッパの国を目指すに違いありません。

恐らく、10月から受付を再開しても、日本からの申請数は、コロナ禍ということもあり、激減すること間違いありません。

今回の新しい条件が、MM2Hの既取得者の次回延長の際にも適用されることになりました。条件をクリアできない、多くの日本人移住者たちが、帰国や他の国への移住を余儀なくされるケースが増えることも予想されます。

ただ、現地では、さっそく、エージェント協会や不動産協会などの関係団体から見直しの要望が噴出しているようで、見直しが行われる可能性もゼロではないと思います。

まとめ

今回の記事は、いかがでしたでしょうか?

マレーシア政府は、新しい条件の設定にあたっては、外部のコンサルタントを使って検討してきたようですが、どうも見誤っているように思えてなりません。

このまますんなり受付再開となるのか疑問です。

今後も、MM2Hの動向に注目していきたいと思います。 


最後まで読んでいただきありがとうございました。

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