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こんばんわ。管理人のuncleゆーさん(@UncleYusan)です。
本日、米国ではジャクソンホールが開催され、テーパリングに関するメッセージが出されると予想されています。
今後、米国金融が引き締めの方向になると、金利が上昇、株安方向に進むことが懸念されます。
そういう意味では、現状のポートフォリオを見直すよい機会かもしれません。
今回は、株価下落時にも強い、レイ・ダリオの「オールシーズン・ポートフォリオ」について、解説します。
オールシーズン・ポートフォリオとは
米国ヘッジファンド界の帝王「レイ・ダリオ」は、世界的に著名なヘッジファンドのマネージャーで運営会社ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者です。
運用総額16兆円の世界最大の投資ファンドを運営しており、「最小リスクで最大の利回りを目指す」という方針で、あの2008年のリーマンショックの際もファンドをプラスで運用したということからもその凄さがわかります。
そのレイ・ダリオが個人投資家向けに考えたポートフォリオが「オールシーズンズ・ポートフォリオ」です。
アンソニー・ロビンス著「世界のエリート投資家は何を考えているのか、何を見て動くのか」の中で、このポートフォリオが紹介されています。
このポートフォリオの特徴は、その名前からもわかるように、どのような経済状況にあろうともしっかりとしたリターンが期待できるというところにあります。
どうしてそういうことができるのか?
その秘密は、ポートフォリオの保有資産の種類と資産の構成比率にあります。
資産構成比率
- 米国株式 30%
- 長期米国債(20~30年) 40%
- 中期米国債(7~10年) 15%
- 金 7.5%
- その他コモディティ 7.5%
これらの資産を選択した理由は、各経済局面においてどのような資産が上昇しやすのかのかという点です。
- インフレ期 主に株式、金、コモディティが上昇
- デフレ期 主に長期債券、中期債券が上昇
- 好況期 主に株式が上昇
- 不況期 主に長期債券が上昇
下落相場に強い
オールシーズンズ・ポートフォリオのバックテストを以下の条件で行いました。
- 2007年から2021年までSPYだけを購入した場合と比較
- 2007年に10000ドルを投資して1年に1回リバランスを実施
- 各購入銘柄は次のとおり
米国株式(S&P500等) :SPYを購入
長期米国債(20~25年):TLTを購入
中期米国債(7~10年):IEFを購入
金 :GDLを購入
その他コモディティ :DBCを購入
テストの結果は、以下のとおりです。
線グラフ、棒グラフとも、赤色がSPY単独、青色がオールシーズン・ポートフォリオです。
比較対象のSPY単独は、約4倍まで上昇し、たしかにパフォーマンスはよいですが、上下の変動が激しく、リーマンショックの際は、37%も下落しています。
それに対しては、オールシーズン・ポートフォリオは、あのリーマンショックのあった2008年でもプラス3%を確保しています。
最も成績が悪かった年のリターンを比較するとの成績はSPY単独が37%下落(2008年)しているの一方で、オールシーズン・ポートフォリオではわずか3%(2015年)しか下落していません。
最高値からの最大下落率も、SPY単独はリーマンショック時に51%下落していますが、同じタイミングでオールシーズン・ポートフォリオは12%だけの下落で済んでいます。
今こそ実践する時⁉
米国市場は絶好調でS&P500も100日移動平均線に1年近くタッチすることなく、史上最高値を更新し続けています。
一方、テーパリング発表を境に、株価が大きく下落するのではないかと指摘する声も大きくなっています。
市場が強欲になっている時、しかも大きな下落の可能性が高まっている時、そういう時だからこそ、オールシーズン・ポートフォリオを実践するのもありだと思っています。
まとめ
今回の記事は、いかがでしたでしょうか?
オールシーズン・ポートフォリオの良い点の一つは、株価下落局面での下落率が低いことです。
もうすぐ定年を迎える50代やすでに定年を迎えた60代以上にとっては、安定的なリターンが得られるポートフォリオを組みたいと思う人も多いと思います。
そうした人にとっては、オールシーズン・ポートフォリオは検討に値するポートフォリオです。
また、購入するETFが5種類でよいというのもメンテナンスが簡単に行えるという点で、めんどくさいの方にはおすすめのポートフォリオです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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