この記事は、7分で読めます。
こんばんわ。管理人のuncleゆーさん(@UncleYusan)です。
5月13日、楽天モバイルから衝撃的なニュースが発表されました。
「ゼロ円プラン」を廃止する新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VII」を2022年7月1日から提供するというものです。
とりわけ、海外旅行者や海外在住者からは、「困った」という声がネット上で多く見かけます。
【悲報】海外渡航に向けて0円で維持できる楽天モバイルに回線を変更していたが、渡航直前に改悪のお知らせ。
— Mass (@MasaUnapregunta) May 13, 2022
海外ローミングもできるし、980円で維持できるらしいので、しばらく様子見か。
楽天モバイルは海外赴任者の間では無料で日本にいたときの電話番号が保存できて一時帰国したとき気軽につかえてなんと同じ料金で海外ローミングも可能ということでかなりありがたく使っていました
— 開発室Graph (@stu3dio_graph) May 13, 2022
楽天モバイル改悪されたのショック🤯
— Kanakoワーホリ🇦🇺準備中 (@5gachangum) May 13, 2022
もうこうなったら向こう行ったら海外ローミング分の2G毎月きちんと使う。
そこで、今回の記事では、新料金プランの内容と、どうして海外旅行者や海外在住者たちからこのような困惑な声があがっているのか、また、今後の対応策について解説します。
新しいプランの概要
新しくプラン「Rakuten UN-LIMIT VII」の概要は、次のとおりです。
- これまで月間1GBまでは無料、1GB~3GBが1,078円だったが、7月1日からは1GB未満も1,078円となり、「0円」が終了する。
- 既存の「Rakuten UN-LIMIT VI」ユーザーも7月1日から自動的に移行される。ただし4カ月間は移行期間として、1GB以下の利用でもポイントを付与し、月額実質0円とする。
- 0円終了以外は大きな変更はなく、3GB超~20GBが2,178円、20GB超が3,278円。
要は、契約すると最低1078円(税込)の料金がかかるようになったと言うことです。
新しいプランで大きな影響を受けるのが、データ使用量が毎月1GB以下に収まっているユーザーです。
1GBと言えば、電話なら55時間ほどかけることできますが、ユーチューブの視聴なら2時間が限界です。
スマホは電話しか使わないという人はあまりいないと思います。
多くの人は、動画を見たりするでしょうか、データのやりとりをしたりするでしょうから、1GBを超えると思います。
したがって、楽天しか使っていないという人は1GBを超えているでしょうから新しいプランで影響を受ける人は少ないように思います。
新プランで影響を受ける、1GB以下しか使わないユーザーの大半は、楽天モバイルをサブ機として使っている人たちだと考えられます。
ではどうして、別の携帯サービス会社でメイン機を利用しているにも関わらず、楽天モバイルをサブ機として利用しているのでしょうか。
それには、次のような理由が考えられます。
- 1GB分余分に「無料」で使えるから
- メイン機とは別に電話番号を取得できるから
- 海外ローミングができるから
こうした理由から多くの人がサブ機として楽天モバイルに加入してきました。
今回の0円プラン廃止について、楽天の三木谷社長は、13日、2022年度第1四半期決算の席上、「ぶっちゃけ、0円でずっと使われても困る」とコメントしました。
海外旅行で大活躍するはずだった楽天モバイル
楽天モバイルは、「海外ローミング」ができます。
「海外ローミング」とは、国内で契約をしている携帯電話等を海外のキャリアの携帯電話回線を使って通話やデータ通信が行えるようするサービスのことです。
ローミングの元来の意味は、「歩き回る、放浪する」ということです。
「海外ローミング」が容量の制限(1GB)はあるものの「完全無料」で利用できるのは、国内では楽天しかありません。
海外ローミングできるキャリア・MVNOは、いくつもありますが、いずれも「有料」です。
特に有名なのが、NTTドコモのahamoですが、こちらは最大20GBで月額2,970円(税込)です。
それが楽天モバイルなら海外ローミングを含めてデータ通信量を1GBまでに抑えることができれば、「完全無料」が実現できるわけです。
短期の旅行ならとりあえず1GBあれば、楽天リンクでの電話やSMSなどの利用に限定し、それ以外はホテルなど現地のwifiと併用すればなんと収まるといった容量です。
もし足らなくなったら、その時は、500円/1GBでデータチャージを行うか、現地のSIMを購入することになります。
それだけでは全然足りないという人でも、サブ機として楽天を持っていれば、飛行機を降りた瞬間からスマホを使うことができます。
持っていなければ、空港内でSIMを購入し、スマホに挿入するまではスマホを利用することができません。
海外旅行をしたことがある人なら、これって「面倒くさいなあ」と思われた経験あるのではないでしょうか。
ただ、こうした思惑で楽天モバイルに加入した人たちも、楽天モバイルがサービスを開始した2020年4月からこれまでパンデミックのため海外旅行にほとんど行くことができきていないと思います。
実際、楽天モバイルの海外ローミングを利用できた海外旅行者は、そうした思惑で加入した人たちのほんの一握りであったはずです。
海外在住者はより切実な問題が
海外在住者の間でも、サブ機として楽天モバイルのユーザーが増えていました。
海外在住者は、基本、在住地のキャリアをメイン機として利用するわけですが、日本国内との電話やSMSをする際、メイン機から行うと高額の海外ローミング料金が請求されます。
それが、サブ機として楽天モバイルを持っていれば、1GBまでなら「完全無料」になってしまうからです。
特に、海外在住者にとっては、「SMSの利用」が重要となります。
というのも、SMSは、各種サービスの認証に必要となるからです。
海外在住者でも日本国内の様々なサービスを利用しています。
ネット銀行、航空券のネット販売、国内宿泊のネット予約等・・・。
これらを利用するためには、多くの場合、SMSでの認証が必要になります。
親族との連絡などは、LINEなど他の代替手段を使うという方法がありますが、これは代替手段がありません。
したがって、もし楽天モバイル「0円プラン」がなければ、たまにSMSの利用だけで毎月数千円の出費が必要になってしまいます。
また、帰国した際、海外在住者は日本に入国した際、日本国内用のSIMを購入しなければ、国内での電話やSMSを利用できません。
購入やSIMの交換のわずらわしさは、日本在住者が海外旅行に行ったときと同じです。
日本の場合、短期間利用のSIMは高額のことが多く、経済的に痛いところです。
楽天モバイルをサブ機として持っていれば、こうしたわずらわしさや経済的負担から開放されるといういうわけです。
日本の入国制限もかなり緩和され、これから一時帰国される人も多いかと思います。
その際、楽天モバイルを申し込もうと考えていた人も結構いたのではないでしょうか。
そうした人たちの目論見を見透かしたように、楽天モバイルは7月から新プランに移行することにしたわけです。
対応策
それでは、今後、こうした人たちは、代替策として何を選択すべきかですが、海外ローミングを「完全無料」で利用できる楽天モバイルのようなキャリアは、残念ながら国内にはありません。
単にメイン機以外の別の電話番号を持ちたいという理由だけなら、KDDIのpovo2.0という「基本料金無料」のサービスがあります。
このサービスの場合、基本料金0円での利用では、通信速度が送受信最大128kbpsに制限されます。
したがって、それ以上の通信速度が必要な場合や、電話やSMSを行う場合などは別途料金が発生します。
povo2.0は現状においては、海外ローミング(データ通信)には対応していません。
ただし、海外在住者にとって一番大切な国際SMS受信には対応しています。
WIFI下であれば、海外滞在先でも日本からのSMSで無料で受信することができます。
※カスタマーサポートセンター(povoサポート)の担当者からは、上記のとおり「受信できる」と回答をいただいていますが、コメントをいただいた方からは「受信できない」との回答をpovoサポートから受けたとのご報告もいただいております。(詳細は、下部のコメント欄をご覧ください。)申し込みの前に、この点、ご自身でpovoサポートにご確認いただくようお願いします。
ただし、海外滞在先から日本へはSMSを送信することはできません。
利用料金は次のとおりです。
送信:100円/通(免税)
受信:無料
無料でSMS受信さえできればOKという人は、povo2.0が代替策の最有力となります。
海外在住者が一時帰国した際、povo2.0なら、5分間以内の通話かけ放題/月なら550円で、1GB追加(7日間)/回なら390円で利用できます。
日本通信やOCNモバイルなどのMVNOが、海外ローミングの月額利用料金0円をうたっていますが、電話やSMS送信を利用する際、海外ローミングの従量課金がされますので、この点注意が必要です。
これらの業者を検討するなら、7月以降、海外ローミングで2GB/月までなら1078円で済む楽天モバイルを継続するというのもありかと思います。
ちなみに、楽天モバイルは今回の新プランの発表の際、既存ユーザーについては、4カ月間(つまり10月末まで)は移行期間として、1GB以下の利用でもポイントを付与し、月額実質0円にしてくれます。
既存ユーザーはとりあえず、10月末までは継続し、その間にpovo2.0などの他のキャリアやMVNOが海外ローミングを無料ないし楽天モバイルより格安でできるところが出てこないかをウォッチするというのが当面の最善策のように思います。
まとめ
今回の記事は、いかがでしたでしょうか?
今回は、新料金プランの内容と、どうして海外旅行者や海外在住者たちから困惑な声があがっているのか、また、今後の対応策について解説しました。
楽天モバイルのゼロ円プランは、昨年2021年4月からはじまりました。
2020年4月の本格的なサービス開始時からの1年間料金無料も加えると、2年3か月でゼロ円プランは終了ということになります。
こんなおいしいプランはいつまでも続くはずはないと思っていましたが、やはりそのとおりに・・・。
楽天に対しては、これまでの様々なサービスの「改悪」とあいまって批判の声もネット上に多数あがっていますが、ここ数年の携帯料金の劇的な低下について、楽天モバイルが果たした役割はとても大きかったと思います。
その点は、しっかり評価をしてあげるべきだと思います。
私も楽天モバイルのユーザーですが、この点は踏まえて、今後も楽天モバイルを継続して利用しようと考えております。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回の記事が良ければ、ブックマークとスターをお願いします。
また、SNSでシェアして頂けると、モチベーションが上がります。
今後も役に立つ、記事を配信していきます。