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こんばんわ。管理人のuncleゆーさん(@UncleYusan)です。
今回は、航空会社が乗客から受託した手荷物を紛失する「ロストバゲージの」実態と対策について紹介します。
ロストバゲージの実態
ロストバゲージが年間どのくらい発生しているのかを示す統計データの一つとして「Baggage IT Insights 2023」があります。
これは、SITA(シータ)という、航空業界向けのITソリューションを提供している会社が毎年発行しているレポートです。
これによると、急速な航空需要の回復により、世界の航空荷物の取り扱いミスが74.7%増加し、1,000人の乗客につき7.6個の荷物が取り扱いミスが発生したとなっています。
Baggage IT Insights 2023はこちらから
180人ほどが定員のエアバスA320やボーイング737など、我々がよく乗る飛行機なら枚便1人はロストバゲージなど荷物のトラブルの憂き目にあっていることになります。
米国運輸省が毎月発表している「Air Travel Consumer Report」を見ても荷物の取り扱いミスの発生件数は、2024年1月~3月でみると、アメリカン航空が0.71%で最悪で、以下ユナイテッド航空0.66%、アラスカ航空0.52%と続いています。
この数値をみると、Baggage IT Insights 2023のデータもあながち的外れな数値とは言えなさそうです。
Air Travel Consumer Reportはこちらから
この発生率を見る限り、海外旅行の際は、いつ自分の身に降りかかってきてもおかしくないと思います。
ただし、これは、海外の場合で、日本国内に限って言えば、ロストバゲージはほとんどないと言われています。
関空は開港以来ロストバゲージなし
関西国際空港では、開業以来30年間、「ロストバゲージ」が一度も起きていません。同空港で2023年1年間に取り扱われた受託手荷物の数は1000万個に上ります。それなのに一度もロストバゲージが起きていないのです。
関西国際空港で受託手荷物の紛失が発生しない理由は、想定されるロストバゲージの原因に対してそれらが発生しないように、あるいは発生してもリカバリーできるようにしているからです。
ロストバゲージの発生する原因として想定されるものには、次のようなものが挙げられます。
- 経由地での荷物の積み忘れや積み間違い
- 手荷物タグの発行ミス
- 手荷物タグの紛失
- 出発地で荷物を違う便に載せる積み間違い
- ベルトコンベヤからの落下 など
チェックインカウンターで預けられた荷物は、4階からベルトコンベヤで1階の荷捌き場に運ばれます。荷物はスタッフの手によってコンテナに積み込まれ、ドーリー車で運搬されたコンテナを航空機に搭載されます。
積込時に個数・目的地を確認し、チェックイン時に預かった手荷物のデータと相違がないようしっかりとチェックが行われます。
一方で、飛行機が到着すると、まずは、到着便に搭載されていた受託手荷物の数と、出発時に記録された受託手荷物の数が一致しているかを、複数のスタッフで確認するそうです。
運び出しの際には、飛行機の貨物室や駐機場、集配場に残っているものがないかを複数人でチェックします。
もしも個数が合わない場合は、航空機の貨物室内、航空機の駐機場所から荷捌き場までの道中を捜索するほか、コンテナやカート内に残っていないかをすぐにチェックして対応するそうです。
また、到着手荷物をターンテーブルに流す際も、関空が最終目的地であることや、乗り継ぎの手荷物が混載されていないかをひとつひとつ確認されます。
到着ターンテーブルのカーブ周辺に手荷物が落ちていないかもチェックします。
こうした取り組みを徹底させることで、関空は、開業以来30年間、「ロストバゲージなし」という偉業を達成し、世界空港ランキング「スカイトラックス・ワールド・エアポート・アワード」の手荷物取扱い部門ナンバーワンに8年連続で選出されいます。
日本国内でのロストバゲージが海外に比べて少ない理由は、こうしたノウハウが国内で共有されているからだと思います。
ロストバゲージ対策
ロストバゲージを防ぐ方法としては、最良の方法は、「預け荷物をしない」ことです。可能ならできるだけ荷物は機内持ち込みをしましょう。
機内持ち込みをするためには、重量制限に引っかからないように荷物のパッキングが重要になります。
機内に持ち込める手荷物を多くても10kgまでです。海外旅行で長期滞在する際などは、実際この範囲にとどめるのは、なかなか難しいと思います。
もし、機内持ち込みで済ますことが無理そうなら、次に考えることは、乗継便を避け、直行便にすることです。
ロストバゲージの大半は、乗り継ぎの際、起こると言われています。航空券の値段との兼ね合いもありますが、ロストバゲージを避けたいのなら、その可能性が低い直行便を利用することをおススメします。
もし乗り継ぎの場合、乗り継ぎ空港で一旦荷物をピックアップできないかけんとうしましょう。こうすることで、ロストバゲージになる確率は低くできます。ただし、乗り継ぎ時間があまりない場合は、できません。
ロストバゲージの可能性がそれなりにあるのなら、ロストバゲージにあうことを想定の上、以下のことを事前におこなっておきましょう。
- 貴重品や最低限の生活必需品は、機内持ち込み荷物に入れておく
- スーツケースの写真を撮っておく
- スーツケースの特徴や中身の情報に関する英文メモを作成する
- ロストバゲージの補償が付帯しているクレジットカードに加入する
2と3については、ロストバゲージになった際に、空港職員に探してもらうためや手荷物事故報告書や損害賠償申請書などを提出するために必要となります。
4について、おススメのカードは、自動付帯なら、「dカードゴールド(年会費1.1万円)」です。こちらなら、「受託手荷物遅延費用補償」として3万円が受け取れます。
利用付帯なら、「セゾンゴールド・アメックス(年会費1.1万円 初年度無料)」です。こちらなら、「受託手荷物遅延費用補償」として上限10万円、「受託手荷物紛失費用」として上限10万円が受け取れます。
まとめ
今回の記事は、いかがでしたでしょうか?
今回は、航空会社が乗客から受託した手荷物を紛失する「ロストバゲージの」実態と対策について紹介しました。
私自身は、これまで一度もロストバゲージを経験したことがありません。その要因は、やはり極力機内持ち込みをしているからだと思います。
機内持ち込みにしておけば、乗り継ぎ時間が短い場合も乗り遅れるというリスクも防げます。
今年台湾旅行した際、那覇・羽田経由で関空に帰って来たのですが、羽田への到着が遅れ、乗り継ぎに10分ほどしかありませんでした。
しかも、乗継には、第2ターミナルから第1ターミナルへの移動が必要でした。そのため、降機後、航空会社のスタッフに誘導され、ボーディングブリッジの途中にあるスタッフ専用の階段から降り、航空会社が用意した車で空港内のエプロンを走り、第1ターミナルに到着し、無事関空行きの便に乗ることができました。
もし機内持ち込みでなければ、間違いなく、当初予定の便への乗り継ぎはできませんでした。
今回の記事がお役に立てれば、うれしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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