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こんばんわ。管理人のuncleゆーさん(@UncleYusan)です。
中国発越境ECサイト「Temu(ティーム)」をご存知でしょうか。Temuは、2022年に米国でサービスの提供を始めましたが、現在、米国では最もダウンロードされたアプリとして急成長し、AmazonとWalmartを上回っています。
Temuは、家庭用品から衣料品、電子機器まで、ほぼすべてのものをオンラインストアで販売しており、「安さ」を最大の武器に米国で1億人以上のアクティブユーザーを獲得していると言われています。
米国だけではなく、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、フランス、イタリア、ドイツ、オランダ、スペイン、英国などでも展開されています。
そんなTemuが、この7月から遂に日本にも上陸しました。Lenovo製のワイヤレスヘッドフォンが270円ととんでもない価格設定をしています。早速、どんなものか気になったので、購入してみました。
今回は、今回は、Temuの提供するサービスの内容やそのビジネスモデルを解説するとともに、実際に商品を購入したので、手続きや自宅に届くまでの流れなども紹介しました。
Temu(ティームー)とは
Temuは、上海に拠点を置くPDD Holdings Inc.(ピンドゥオドゥオ)によって運営される海外向けのECサイトです。ピンドゥオドゥオは、年間アクティブユーザー数でアリババを抜き、中国では利用者No.1のECサイトです。
ピンドゥオドゥオは、「激安商品」を売りにして、中国の農村や地方都市で人気に火がつき、今では都市部の中国人たちも利用するようになっています。
そのピンドゥオドゥオが運営する海外向けECサイトである「Temu」は、食料品、家電製品、家具、衣料品、おもちゃ、スポーツ用品などの幅広い商品を激安で販売しています。
日本向けのサイトをのぞいてみると、オープンセールが行われており、「最大90%off」を売りいずれも値段だけをみると無茶苦茶安いです。
一例をあげると、カメラ付きワイヤレスビデオドアベル(1,858円)、ポータブルマッサージガン(1,707円)、レノボワイヤレススポーツヘッドフォンにいたっては、270円という価格で販売されていました。
Temuのビジネスモデル
こうした極限の安さを実現するため、Temuは中間業者を徹底的に排除しています。マーケティング、販売価格の設定、顧客の獲得、受注から発送、さらにはアフターサービスまでそのほとんどを自らが行い、出店者はTemuの倉庫に納品するだけです。
ここでいう出店者とは、Temuの場合、商品を実際につくっている製造メーカーであるという点です。
出店者のTemuの倉庫までの配送コストの半分をTemuが負担していると言われています。また、出店者からの手数料も割安に設定されています。
一方で、Temuには、厳格な価格審査システムがあり、中国国内で他のECサイトでの類似商品の価格よりも高い場合、出店者に再見積の提出を求めます。
しかし、Temuの激安価格の設定は、このような仕組みだけでは不十分で、実際には採算度外視、赤字覚悟で行われているようです。
先ほどのLenovo製のワイヤレスヘッドホンは、同じものが、アリババが運営する海外向けECサイトAliExpressでは、2,000~3,000円ほどで売られており、しかもこちらは1,455円以上の購入でないと送料は無料になりません。
※今回購入したLenovo製のワイヤレスヘッドホンは、Google discoverから購入できる限定商品です。通常、日本のTemuは、すべての送料無料と謳われていますが、最低注文額(1,400円~)が設定されています。(2023.8.7追記)
英テックメディア「WIRED」によると、Temuは、注文1件につき平均30ドル(約4300円)の損失を出していると報じていますが、このことにもうなずけます。
中国の招商証券(CMS)によると、Temuは年間5億8800万~9億5400万ドル(約800億~1400億円)の損失を出すことが予測されています。
当面は、利益を度外視して顧客獲得を進めていき、できるだけ早い時期に市場シェアを確保し、その後は、収益性の高いビジネスモデルへと進化させていく戦略なんでしょうが、巨額の損失を出しながら果たしてそんなことが可能なのか???
実際に購入してみた
270円のLenovo製のワイヤレスヘッドホンを実際購入してみました。購入申し込みは専用のアプリから行いました。
支払い方法としては、クレジットカードのほか、PayPal、Google Pay、コンビニ決済から選択できます。
普段使いのクレジットカードを使うのは怖かったので、仮想カード番号を生成して支払いができるRevolutのバーチャルカードで支払うことにしました。
しかし、決済しようとしたところ、「このご利用店はサポートされていません。」というメッセージが表示され、決済できませんでした。
しかたがないので、コンビニ決済で支払うことにしました。今回は、ファミリーマートで支払いを行いました。手続きは、マルチコピー機の横についている端末から支払いの手続きを行います。
手続きは、画面に「支払いコード」と「電話番号」に入力したら、「申込券」がプリントアウトされるので、それをレジに持っていき支払いをします。初めて利用しましたが、いたって簡単でした。
なお、コンビニ支払いの場合、注文から72時間以内に支払いを済ませないと、注文はキャンセルされてしまいます。
以下に商品到着までの流れを書きます。
7月27日(木)18:57 ファミリーマートで支払い
*2時間過ぎてもアプリ画面が支払い済みに変わらず。
7月28日(金)11:21 午前中に問合せ窓口に電話。注文の確認メールが届く。
7月29日(土)16:06 商品梱包、発送
7月30日(日)18:06 最寄り空港に到着
7月31日(月) 2:40 飛行機出発
7月31日(月) 6:18 空港到着
7月31日(月)14:18 通関完了
7月31日(月 18:50 新大阪郵便局到着
8月1日(火) 6:50 地元郵便局到着
8月1日(火) 10:19 自宅に到着
支払いが完了するとアプリの画面が切り替わり、到着までのスケジュールが表示されるのですが、一向に変わらなかったので、翌日カスタマセンターで電話で問い合わせをしました。現在システムの不具合で、コンビニ決済の情報が自動で反映されないとの返答がありました。
カスタマーセンターのほうで処理をしてくれたおかげで、しばらくすると支払いの完了メールが届き、アプリにも反映されました。
上記のように、アプリには、商品の到着まで日にちと時間が細かく更新されます。結局、支払いを行ってから5日で自宅に届きました。自宅に届けてくれたのは、日本郵便でした。
送られて来た包みの差出人を見ると、大阪府貝塚市にある「YTO EXPRESS INTERNATIONAL JAPAN」と書かれていました。
YTO Expressは、1992年に設立された上海に本社を置く民間の宅配会社です。その日本本社が貝塚市にあるようです。
アプリには日時だけで、場所が記載されていないので、推測になりますが、注文を受けた商品をまとめて、TEMUの広州市内の倉庫から広州白雲空港・関空経由(広州にはTEMUの大規模倉庫があり、飛行時間3時間半ほどだったから)で、貝塚市にあるYTOの倉庫に送り、そこで注文者ごとに梱包をし、日本の宅配会社を使って配送しているようです。
AliExpressは1週間から10日ほどかかるのに対して、Temuは5日ほどとかなり早いといえます。さらに、Temeは全品送料無料、返品無料。加えて、30日間の最低価格保証(差額を返金)、万が一の遅延配達の場合は700円のクレジットがもらえるなど、至れり尽くせりのサービスになっています。
まとめ
今回の記事は、いかがでしたでしょうか。
今回は、Temuの提供するサービスの内容やそのビジネスモデルを解説するとともに、実際に商品を購入したので、手続きや自宅に届くまでの流れなども紹介しました。
届いた商品は、音質はそれほどよくはありませんが、問題なく利用できました。中国から配送で、この商品をわずか270円で購入できるとは、その凄さに改めて驚かされました。
今回の記事がお役に立たのなら、うれしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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