北京、上海に次ぐ第3の都市、広州。その広州に存在する「広州白雲国際空港」は、2018年4月に新たに第2ターミナルがオープンしました。延床面積が66万㎡と、成田第1ターミナルの1.5倍近く、関空第1ターミナルの2倍以上の広さがあります。
オープンに伴い、日本から発着している中国南方航空、日本航空などが第1ターミナルから、第2ターミナルへ変更になり、多くの日本人も利用するようになりました
オープンしてから2年が経とうとしていますが、先日利用しましたので、ターミナルの様子をレビューします。
広州白雲(グォンゾウ バイユン)国際空港とは
1933年夏 に広州市白雲区白雲山西側に開港した白雲空港が手狭になったので、2004年8月5日に市街地から北に30km離れた地点に現在の広州白雲国際空港を開港しました。
北京首都国際空港、上海浦東国際空港に並ぶ、3大空港の1つです。
中国南方航空や深圳航空のハブ空港として位置づけ使用しています。
日本からは、中国南方航空(羽田、関空、中部)、JAL(羽田)、ANA(羽田、成田)、春秋航空(関空)が直行便を運航しています。
2018年4月にオープンした第2ターミナルには、延べ床面積は65万8,700㎡で、当時としては中国本土で最大のターミナルビルとなりました。(現在は、北京大興国際空港が最大)
新しいターミナルには、セルフチェックイン機を120台、ボーディングブリッジを58基設け、年間4500万人まで受け入れられる規模になっています。
バスが乗り入れる交通センターも隣接し、こちらの建築面積も22万2000平方メートルと国内最大規模を誇ります。
過去には、年間7,000万人近い利用者がいるにも関わらず、ターミナルが1つしかなかったため、混雑が常態化し、空港ランキングでアジアワースト6位を取ってしまった広州白雲国際空港ですが、第2ターミナルのオープンで利便性が大幅に改善されました。
第2ターミナルの様子
第2ターミナルには、同空港をハブ空港として、中国南方航空とその系列の重慶航空、四川航空、大韓航空、エールフランス、アエロフロート、ベトナム航空などのスカイチーム、加えて中国南方航空と提携関係にあるJALなどが発着しています。
下の写真の白い部分が第2ターミナルです。上半分を国内線、下半分を国際線が使用しています。
1階 到着エリア(荷物受取、税関)
2階 到着エリア(入国審査、検疫)&トランジットエリア
3階 出発エリア(チェックインカウンター、保安検査、出国審査、検疫、税関)
4階 レジャーエリア(ラウンジ等)
下の写真は、国際線が利用しているターミナル部分の3階出発エリアの平図面です。
国際線側には、ボーディングブリッジが28機あります。
広州白雲国際空港では、残念ながら日本の空港のように発着ゲートを公表していないので正確なことはわかりませんが、中国南方航空の日本行きは、A145、A146のゲートがが通常よく使われているようです。
各階とも天井が非常に高くなっており、ゆったり広々としています。また、一面ガラス張りになっており、外の景色がよくみえまし、日中は光がよく入り室内は明るいです。
最新のセルフチェックイン機も120台導入されており、チェックインの待ち時間が大幅に短縮されているようで、中国の空港で見かける大行列はあまり見かけませんでした。
第2ターミナルから第1ターミナルへは、無料バスが運行しているほか、地下鉄(広州地鉄*中国語では「地鉄」といいます)を利用して行くことができます。地下鉄は、ターミナルオープンに合わせて延伸されました。駅名は地下鉄3号線の終点「机场北」。
地下鉄の改札には、第1ターミナルへ行く人向けの専用レーンがあり、無料で乗車することができます。羽田もターミナル間移動の際、無料でモノレールや京急線に乗れますが、同様のシステムが導入されています。
第1ターミナルでは、レストランやショップもあまりぱっとしたものがありませんでしたが、ここ第2ターミナルでは、インスタ映えしそうなレストランが多数あるほか、中国の茶器、工芸品、シルクなどの特色あるお土産などを売るショップ、免税店もいくつもあります。
プレミアムラウンジとしては、香港のものにも負けないようなかなりグレードの高いものが4階に設置されております。第1ターミナルのプレミアムラウンジは、「お化け屋敷のような薄暗い室内」と大変評判悪かったのですが、こちらは一転、窓がガラス張りになっており、飛行機もじっくりみることができます。
このラウンジは、JALやシンガポール航空などの指定ラウンジにもなっています。
過去に空港の評価を下げていた一因として「トイレがたばこ臭い」というのがありました。それを改善するためか、喫煙場を数か所設けています。
入国・出国審査・乗り継ぎ手続き
中国の空港の入国・出国審査については、他の国よりも時間がかかるという印象を持っています。人がたくさん並んでいてもお構いなしで職員を配置しないというのが主な要因だと思います。
ここ第2ターミナルでは、今までみたことのないような多くのカウンターに職員が配置されており、非常にスムーズに列が進んでいました。
また、職員の対応も中国のイミグレーションでは非常に威圧感があったのですが、ここでは、あまりそうしたいやな感じをうけませんでした。また、職員の年齢が全体的に若い印象があります。(これらはたまたまなのかもしれませんが・・・。)
乗り継ぎは、出国レーンとは、別のレーンがあります。
日本からの場合、中国南方航空またはJALを利用し、広州から中国南方航空を利用する場合、最終目的地まで受託荷物を受け取れる「スルーバゲージ」を行うことができます。
広州に到着したら、中国南方航空乗り継ぎカウンターに行き、パスポート、搭乗券と手荷物引換書の確認をしてもらいます。その後、手荷物検査をして問題なければ、入国審査をせずに、そのまま3階に上がり、搭乗ゲートにいくことができます。
ただし、この際の手荷物検査は、出入国時の検査同様、チェックが厳しいですので注意が必要です。バッテリーなどは型番をひとつひとつチェックします。機械が一レーンしかなく、しかも古いものようで、荷物を入れるかごが自動で出てくるタイプではありません。なのでここでかなり時間をロスします。
入国・トランジットの導線については、ビデオを撮りましたでの、アップしておきます。参考にしてください。
まとめ
広州白雲国際空港第2ターミナルは、大きな案内所が設置されるとともに、案内表示なども見やすく設置されており、第1ターミナルに比べると、劇的に改善されています。
欧州、中東、オセアニア等の路線で安さを競いあっている中国東方航空(上海浦東国際空港が拠点空港)と中国南方航空ですが、もし航空券の金額が変わらないのなら、広州経由の中国南方航空を利用されることをお勧めします。
なお、ANAと春秋航空は第1ターミナルになりますので、ご注意いください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回の記事が良ければ、ブックマークとスターをお願いします。
また、SNSでシェアして頂けると、モチベーションが上がります。
今後も役に立つ、記事を配信していきます!