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【2023年6月最新】「プライオリティパス」のビジネスモデルについて考えてみる!

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この記事は、5分で読めます。

こんばんわ。管理人のuncleゆーさん(@UncleYusan)です。

海外旅行好きの人ならよく知っている「プライオリティパス」ですが、どういう会社がどのようにして運営しているのか知っている人はほとんどいないと思います。

「プライオリティパス」は年会費1万円ほどのクレジットカードに付帯しており、世界中の空港ラウンジやレストランが無料で利用でき、食事やアルコールの提供を受けることができます。

3回以上利用すれば、クレジットカードの年会費のもとが取れると言われている「プライオリティパス」ですが、どうしてビジネスとして成立するのか疑問に思っている人も多いかもしれません。

そこで、今回は、「プライオリティパス」がどういう会社が経営しており、どうしてビジネスが成り立っているのか考えてみたいと思います。

プライオリティパスとは

プライオリティパス(Priority Pass)とは、世界1,300か所以上の空港ラウンジのアクセスを提供する会員制プログラムです。会員になれば、航空会社のエリート会員やファースト・ビジネスクラスの乗客と同じようにラウンジサービスの提供を受けることができます。

ラウンジには、無料の食事やドリンク(アルコールを含む)、無料のWi-Fiアクセス、シャワーや仮眠スペースなどが用意されています。

会員は、年会費を支払うことでプライオリティパスに加入することができます。会員種別は、次のとおり3種類に分かれており、無料利用回数や年会費など違いがあります。

  • スタンダード:1回の利用ごとに32米ドルかかります(年会費99米ドル)
  • スタンダード・プラス:10回まで無料(同329米ドル)
  • プレステージ:何度でも無料(同469米ドル)

しかし、実際は、年会費を支払って会員になる人はほとんどおらず、会員のほとんどは、クレジットカードを保有する特典としてプライオリティパスを手に入れています。

最も安くで手に入れる方法は、楽天プレミアムカードに申し込むことです。年会費として、11,000円(税込)がかかりますが、最上級のプレステージ(年会費469米ドル)のプライオリティパスを無料で手に入れることができます。

ほとんどのラウンジは、国際線の搭乗者向けです。しかし、日本国内には国内線でも利用できるところがあります。それは、関西国際と中部国際空港です。

中部国際空港の場合、プライオリティパスを利用して3,400円相当の食事ができるレストランや大浴場と食事を楽しめるスパもあります。同一日に両店舗を使うことも可能で、しかも行き帰りに利用できます。

3,400円✕2店✕往復=13,600円 と1回の旅行で、クレジットカードの年会費のもとがとれることになります

こうしたことから、どうしてこのようなサービスがビジネスとして成立するのか疑問に思うというわけです。

運営している会社

プライオリティパスを運営している会社は、英国企業の”Collinson Group”です。

この会社は、設立が1985年で、プライオリティパスの運営のほか、旅行保険なども手掛けています。世界中に 25 か所の拠点を持ち、170か国の800を超えるクライアントにサービスを提供し、2,000人を超えるスタッフを雇用しているグローバルカンパニーです。

「非上場企業」なので、経営情報等が公開されていないので不明な点も多いのですが、売上高は2021年で12億6000万ドルだったいわれています。

プライオリティパスと同業種に「ラウンジキー」というサービスがありますが、これも実は"Collinson Group”が運営しています。

プライオリティパスのビジネスモデル

プライオリティパスのビジネスモデルについても、非上場企業であるためかほとんど明らかにされていません。

経営情報を出来る限り公開したくないという意図のもと非上場企業にしているのかもしれません。

プライオリティパスの主要なクライアントは、クレジットカード会社、クレジットカードを発行する銀行、自社ラウンジが設置できない航空会社などになります。

これらの会社は、自社の顧客の利用回数等に応じて決められた金額をプライオリティパス側に支払っています。

プライオリティパス側は、ラウンジサービスを提供するために、ラウンジを実際に運営している会社に利用回数に応じて決められた料金を支払います。

それらの料金の差額が、プライオリティパスの取り分となります。プライオリティパス側はあくまで仲介業者であり、リスクはほとんどありません。

それぞれの料金の設定にあたっては、「保険数理」が使われているといわれており、しっかり収益をあげれるようになっているそうです。同社は、保険業務もやっているので、この点はお得意の分野といえます。

コストに利益をしっかり乗せて、クライアントであるカード会社や航空会社などから料金を徴収するというわけです。

料金の負担者であるカード会社にとっては、自社のカード会員が年間何回利用するかが重要になります。

一人当たり年間20~30回も利用されたらカード会社はこの特典をやめなければならないはずです。

それでは、プライオリティパスの保持者は、平均すると年何回利用しているのか?この数字も公表されていませんが、一説によると「2.5回」ほどだといわれています。

ほとんどの人が、海外旅行に行ける機会は年に1回あるかないかでしょうからこの数値もあながちはずれているとは思いません。

この数字が正しいとしてカード会社がプライオリティパス側に1回あたりに支払う金額が仮に3,400円(先ほどの中部国際空港で飲食できる金額)だとすると、年間のコストが8,500円になります。

他の付帯特典にかかるコストもあるでしょうが、これなら年会費11,000円の「楽天プレミアムカード」でもなんとかやっていけるのかもしれません。

プライオリティパス保有者やクライアントにとっては、利用できるラウンジが増えれば増えるほと、プライオリティパスの価値は高まります。

一方で、ラウンジ運営者にとってもプライオリティパス保有者が増えれば増えるほどこのネットワークに参加する価値が高まります。

プライオリティパスは、典型的な「ネットワーク効果」を活かしたビジネスモデルであるといえます。他の会社が、この業界に参入することは極めて難しそうです。

まとめ

今回の記事は、いかがでしたでしょうか?

今回は、「プライオリティパス」がどういう会社が経営しており、どうしてビジネスが成立しているのか考えてみました。

公表されているデータが限られているので、ほぼ推測でしかない内容となってしまいましたが、プライオリティパスのビジネスモデルは収益を着実にあげられるかなりしっかりしたものであるように感じました。

もし上場したら株を買ってみたいところですが、おそらく上場はしないでしょう。もし上場することがあった場合も、その時は会社が危ない時かもしれません。

 

今回の記事がお役に立たのなら、うれしいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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