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【2021年最新】確定申告は大丈夫?米国証券会社と日本国内証券会社で取引した場合の税制の違い

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この記事は、2分で読めます。

こんばんわ。管理人のuncleゆーさん(@UncleYusan)です。

あっという間に、今年もあと2カ月少しとなりました。
Interactive  Brokers(IB)やFirstradeなどの米国証券会社の口座を新規に開設し、米国株を取引された方は、年が開ければ、初めて確定申告が待っています。

この時期、どうしたらよいのか多少悩む時期ではないでしょうか。

米国株式の売却益や配当金については、国内の証券会社経由で行った場合と海外の証券会社経由で行った場合には、税制に違いがあります。

今回の記事では、米国証券会社と日本国内証券会社で取引した場合の税制の違いについて整理してみました。

注意:ここで言う米国証券会社とは、国内で金融庁に登録して営業している証券会社(金融商品取引業者)以外の米国証券会社を指します。Interactive Brokers(IB)の米国口座、Firstradeなどを指し、外資系の国内証券会社(IBの国内口座、フィデリティ証券など)は除きます。

注意:実際の確定申告にあたっては、税務署や税理士などの専門家に相談して行いましょう。

国内証券会社で米国株を取引きした場合

株式等の売却益

日本では、株式、債券、投資信託の売却益については、給与所得とは合算せずに、一律税率が20.315%と固定されています。これを「申告分離課税」といいます。

特定口座(源泉徴収あり)で売却した株式により売却益が出た場合、証券会社が20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の源泉徴収を行いますので、確定申告は不要になります。

また、損失が発生している場合も自動で同じ特定口座内の配当金や他の株式等の売却益と損益通算されますので、確定申告は不要です。

ただし、次のような場合は、税制上有利になるので、確定申告を行うべきです。

  • 一つの特定口座で売却益、別の特定口座で売却損が出ている場合
  • 一つの特定口座で売却損、別の特定口座で配当が発生している場合
  • 売却損失を3年間繰り越したい場合

特定口座(源泉徴収なし)や一般口座を選んだ方は、確定申告は必ずやらなければなりません。

配当金

配当金については、特定口座(源泉徴収あり)で受け取る配当や利息も、証券会社が20.315%の源泉徴収を行いますので、確定申告は不要です。

次のような場合は、税制上有利になるので、確定申告を行うべきです。

  • 株式等の売却損が出ていて配当と損益通算したい場合
  • 所得税率が10%以下の場合(給与などとの所得合計が330万円以下)

この場合は、申告分離課税(20.315%の税率)あるいは総合課税(累進税率)を選択することとなります。

特定口座(源泉徴収なし)や一般口座を選んだ方は、確定申告は必ずやらないといけません。

IBやFirstradeなど米国証券会社で取引した場合

株式等の売却益

株式等の売却益については、申告分離課税(税率20.315%)が適用されるという点は日本と同様です。
売却益については、「租税条約」によって米国国内での課税はなされません。

売却損益の計算は、日本円に換算した上で行います。

そのため、為替差損益(為替レートの変動により生じた損益)は、売却損益に含めて計算されます。

したがって、米ドル建ての株価が買った時と売った時で同じであっても、売った時の為替レートが買った時よりも円安になっていれば、売却益が発生しますし、円高になっていれば売却損が発生します。

配当金

配当金については、まず、米国で10%の税金が差し引かれます。

その後は、日本の証券会社経由の場合と同様です。

特定口座という制度がないため申告不要とはなりませんので、20.315%の申告分離課税あるいは総合課税を選択することが可能です。

米国にて課税された10%分の税金は、確定申告をすることで外国税額控除という仕組みにより税額を取り戻すことができます。ただし「税額控除」のため、控除すべき税金がそもそもない場合は外国税額控除は使えません。

 

まとめ

今回の記事は、いかがでしたでしょうか?

米国証券会社経由の場合、次の点で日本の証券会社経由の場合と異なります。

  • 売却損について配当金との損益通算はできない
  • 損失の繰越はできない

ただし、国内証券会社経由の株式と外国証券会社経由の株式との売却損益との損益通算は可能です。

損益通算をした結果、国内証券会社経由の売却損が残った場合は、その損失は翌年以降に繰り越すことが可能です。

米国証券会社のデメリットとして、よく損益通算ができないなど言われますが、必ずしもまったく損益通算ができないわけではありません。

また、ETFなどを長期投資で運用するのなら、そもそも損失が確定することもほとんどないでしょうし、あったとしてもはロスカットのタイミングを調整すれば、そのデメリットもそれほど大きくはないと言えなくもありません。

そう考えると、米国株の取引は、手数料が圧倒的に安い、IBやFirstradeのほうに分があるように思います。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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