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こんばんわ。管理人のuncleゆーさん(@UncleYusan)です。
サクソバンク証券が、10月4日に遂に特定口座の受付を開始しました。
サクソバンク証券が、特定口座への対応を目指したのが、2018年からですので、3年もかかったことになります。
サクソバンク証券は、SBI証券など国内大手ネット証券と比べ、Interactive Brokers(IB)と同様に外国株の取扱銘柄が多いというメリットがあるのですが、特定口座に対応していないというデメリットがあり、個人投資家からの人気がいまいちでした。
しかし、サクソバンク証券の特定口座の対応により、外国株を取引している国内個人投資家にとっては、再検討の機会かもしれません。
そこで、今回の記事では、サクソバンク証券とSBI証券、IBの比較を行います。
サクソバンク証券とは
サクソバンク証券は、デンマーク金融監督庁の認可を受けコペンハーゲンに設立されたグローバルオンライン銀行であるサクソバンク(Saxo Bank A/S)の100%子会社の証券会社です。
サクソバンク証券は、日本で金融庁の認可を受け、SBI証券などと同様、「第一種金融商品取引業者」として登録を受けています。
海外株式に強みをもち、FXやCFD、先物取引などの金融商品も取り扱っており、日本株式もCFDで提供しています。
米国株が5,000銘柄以上、中国株が約2,500銘柄、欧州株が約2,500銘柄と、外国株式の銘柄数は国内トップクラスです。
欧州や中近東、日本を含むアジアの15ヵ国の各当局監督下で、世界170ヵ国80万人を超える投資家へ金融サービスを提供しています
運用資産総額は160億米ドル、毎日100万件におよぶ取引を取り扱っています。
特定口座とは
特定口座とは、申告分離課税が適用になる上場株式等の譲渡益課税について、証券会社が損益の計算を行い、「特定口座年間取引報告書」を交付する制度です。
特定口座のメリットは、なんといっても証券会社が「特定口座年間取引報告書」を作成してくれるので、手間をかけずに、簡単に確定申告を行うことができることです。
証券会社が納税し、投資家は確定申告不要とすることも可能です。
証券会社に納税してもらう場合を「特定口座(源泉あり)」、自分で納税する場合を「特定口座(源泉なし)」といいます。
一見、証券会社が納税してくれる「特定口座(源泉あり)」の方がいいように思えるのですが、収益が20万円以下なら本来納税不要な場合でも源泉徴収されてしまうというデメリットがあります。
この制度を利用するには、あらかじめ特定口座の申込を行う必要があります。
サクソバンク vs IB vs SBI証券
取扱銘柄、手数料などの比較について、表にまとめてみました。
サクソバンク証券とSBI証券との比較
取扱商品
外国株式の取扱については、SBI証券が米国株、ロシア株以外は、中国株、ベトナム株、シンガポール株などアジア株であるのに対して、サクソバンク証券は、米国株、アジア株以外に、欧州株などもあり、取扱銘柄も豊富です。
また、外国株式のオプション取引については、SBI証券ではできませんが、サクソバンク証券ではできます。
さらに、CFDについては、SBI証券では6銘柄しかありませんが、サクソバンク証券では、9,000銘柄と圧倒しています。
手数料
外国株式売買手数料については、SBI証券が約定代金の0.45%に対して、サクソバンク証券は、0.20%と半分以下です。ただし、「最大手数料」と呼んでいる上限設定があるため、約定代金が大きければ、1注文当たりの差は、7ドルとなります。
為替手数料については、SBI証券が1ドル当たり0.25円に対して、サクソバンク証券は1ドル当たり0.2%(0.002ドル≒0.23円 1ドル115円で計算)ですので、若干ですが、これもサクソバンク証券の方が安いです。
ただし、SBI証券は、SBI銀行と併用すれば、1ドル当たり0.04円で済みますので、実質的には、SBI証券の方が安いです。
SBI証券は、外貨決済ができ、売却時でドルで残高を持ち続けることができますが、サクソバンク証券では、売却時には自動で円に両替されてしまいます。
ですから、外国株式や外国株式オプション取引をする都度為替手数料を取られることになり、売買手数料の割安さを帳消しにしてしまう場合もあります。
その他
SBI証券では、NISA口座を開設できますが、サクソバンク証券ではできません。
一方、DRIPについては、SBI証券ではできませんが、サクソバンク証券ならできます。
DRIPについては、こちらの記事をご覧ください。
サクソバンク証券とIBとの比較
取扱商品
外国株式については、どちらも世界中の主な証券取引所で取引できますが、IBが世界135の証券取引所であるのに対して、サクソバンク証券は40証券取引所と約1/4程度です。
外国株式のオプション取引は、どちらもできますが、IBが指値注文、成行注文ができるのに対して、指値注文は、指値注文しかできません。
手数料
売買手数料について、3つのケースについて試算してみたが、いずれの場合もIBが圧倒的に安いという結果になりました。
オプション手数料についても、いくつかのケースを資産してみましたが、IBが圧倒的に安いという結果になりました。
為替手数料についても、IBのほうが異常なほどに安いのです。
1,000,000,000ドル以下の場合、0.002%、最低手数料2ドルなのです。
例えば、今1ドルが100円だとして計算してみましょう。
IBでは、10,000ドル×0.002%=0.2ドル
最低手数料2ドルなので、2ドル×100円/ドル=200円となります。
サクソバンク証券では、手数料率は、外国株式では0.2%、外国株式オプションでは0.5%となっています。
同じように、今1ドルが100円だとして計算してみます。
外国株式では
1,000,000円×0.2%=2,000円
外国株式オプションでは
1,000,000円×0.5%=5,000円
サクソバンク証券では円でしか置いておけませんから、外国株式や外国株式オプション取引をする都度為替手数料を取られることになります。
DRIPは、サクソバンク証券、IBとも設定できます。
DRIPについては、こちらの記事をご覧ください。
手数料の差と特定口座を天秤にかけると、IBの圧倒的な手数料の差を考えると、多少は確定申告の時面倒にはなってもIBで取引しようと考えるのが普通ではないでしょうか。
まとめ
今回の記事は、いかがでしたでしょうか?
外国株の取引をするのなら、SBI証券よりは買える銘柄も多いし、手数料も多少やすいので、今回特定口座に対応できたことで、SBI証券を持っている投資家たちもサクソバンク証券の口座を開設を検討している人も多いかもしれません。
しかし、サクソバンク証券は、手じまいした時、必ず円に戻されてしまうのがネックです。ここが悩ましいところです。
外貨のまま持てるようにできれば、もっと口座開設者が増えると思います。
サクソバンク証券の次の見直しに期待です。
各種手数料のことを考えるとサクソバンク証券よりIBという結論になります。
ただし、これには、ある前提のもとでという条件が付きます。
これについては、別の記事で書きたいと思います。
CFDについては、サクソバンク証券の方が、コモディティなどの銘柄も取り扱っており、銘柄数でも圧倒しています。
IBの口座開設者も、CFDを取引する証券口座としてサクソバンク証券を開設するのはありだと思います。
ただし、特定口座は、外国株は対応していますが、CFDは対応してないので、ご注意ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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